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第八回 京都の酒

京都の地酒といえば「伏見」の酒。伏見は、現在でも全国で最大規模の酒の生産地で、辛口で有名な灘の酒とともに「灘の男酒、伏見の女酒」とも呼ばれ、その名が知られている。伏見の水の水質は鉄分を含まず、カリウム・カルシウムなどをバランスよく含んだ中硬水だが、きめ細やかで口当たりのよい酒になっている。

「京都の酒の歴史」

京都における酒造りの歴史は古く、5世紀には酒造の技術が朝鮮半島から伝わっていたと言われている。平安時代には、酒を造る造酒司(みきのつかさ)という部署が天皇の住む内裏の裏に置かれ、祭礼にあわせて酒を造っていたという記録がある。その後、京都には多くの造り酒屋が軒を連ね、室町時代には洛中に347軒もの酒造が存在した。
伏見でも古くから酒造りが行われていたが、圧倒的に栄えるようになったのは、豊臣秀吉が伏見城を建てた桃山期から。川を下れば大阪まで行けるという立地、丘陵から大量に湧き出る名水、さらに酒の消費地としての城下町という条件が加わり、伏見の酒造りは多いに栄えた。

日本を代表する銘醸地としてその名を知られてきた伏見は、かつて「伏水(ふしみ)」と表記されたほど伏流水に恵まれている。優れた地下水を持つ「御香宮神社(ごこうぐうじんじゃ)」は、朝廷から「御香宮」の名を賜ったことが名前の由来となっており、境内に香り高い清泉が湧き出している。ここで湧き出す名水は「日本名水百選」のひとつに選ばれ、秀吉時代の「金名水」「銀名水」「白菊水」など「伏見七ッ井」の名水伝説が残っている。
寛政3年の創業以来、伏見の地に名水を求めて酒造場を移した大正11年まで東山区三十三間堂の近くで酒造していた蔵元の清酒は、現在「Touzan bar」でも使用されている。

「地酒土産の前にまず一杯」

旅先でお酒をお土産として買う際に困るのは、どれが美味しいのか判断できないことだろう。まずは一度呑んで、自分の好みに合うものを選んでみてはどうだろう。京都のメインストリート、四条通に面して建つ「町家茶房」は、茶房にギャラリースペースが併設された町家体験施設。

茶房では伏見の酒の中でも吟醸、大吟醸の22銘柄を揃えており、それらの中から3種の酒を利き酒できる。1つは日替わりの銘柄が用意され、残りの2種は自分で好きなものを選ぶことができる。ここで自分好みの一本を見つけ、家に帰ってから旅の想い出とともに栓を抜くのもよし、お土産として渡すのも喜ばれるに違いない。






参考文献 
京都みやげを買う前に 2004年発行 株式会社のぞみ

町家茶房
住所:京都市下京区四条通西洞院東入郭巨山町11
電話:075-225-0702
営業時間:11:00〜21:00
定休日:水曜







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