HOME > 京都の小路 第七回 都をどりとかんざし
第七回 都をどりとかんざし

京都に桜が舞い、春の訪れを知らせる頃、祇園界隈につなぎ団子の紅提灯が並ぶ。「春どすえ」「花どすえ」と招き、咲き誇る華麗な桜と美を競う都をどりは、祇園の舞妓・芸妓の優美な姿と日本美溢れる舞台により、広くみんなに愛されている。

都をどりの歴史

「都をどり」は、東京遷都で京都の没落を恐れた京都の町衆が「なにか京都の活性化を」と官民一体となって京都万博を開催し、その中のメインイベントとして明治5年に初めて開催された。以後、戦争で中断した年はあるものの、平成18年で第134回目を数える程、長い歴史を持つ。
「よーいやさぁー」の甲高い掛け声と共に、地方の芸妓の手練による三味線にのり、両花道から芸舞妓たちが桜団扇をかざして登場し、オープニングの総踊りとなる。第一景『置歌』にはじまり、第二景より春から夏へ、秋から冬へ、そして最後の八景では春の桜満開の舞台上で総勢39名の芸舞妓が舞う。

総をどりとは違う別踊として設定されている、第三景『六条院池宴(長唄)』では、源氏物語からの装束衣裳、第五景『浦島太郎物語(浄瑠璃)』のお伽話で唐衣裳、第七景『修学院離宮雪景色(長唄・地唄)』ではお座敷で芸舞妓が舞うという、その物語等にあった衣裳を着て舞う。また、緞帳を一度も下ろさずに四季の移りかわりを表現しているところも見物だ。

かんざしと舞妓

舞妓の黒髪を飾るかんざしのことを花かんざしと言い、かんざしの中でも特に華やかで可愛いものとされている。月毎に意匠のかわる花かんざし12ヶ月は1月「松竹梅」2月「梅」3月「菜の花」などがあり、特に4月「桜」は都をどりに使われ、舞妓さんを一番美しく引き立たせるものである。その他にも祗園祭やお正月などの伝統行事専用の花かんざしもあり、12月の「まねき」は舞妓によって大きさや飾り付けの度合いが違うもので、経験や年齢によって小さくて可憐なものから大きくて魅力ある花に変わっていく。

明治5年の都をどり開催以来花かんざしを作り続けている「金竹堂」は、今や京都でも数少ない花かざり専門店だ。最近は舞妓さんだけでなく、本物に憧れる一般の人が成人式や七五三、普段の和装遣いにと全国各地から訪れている。身近に舞妓の美、京都の美を味わってみるのもいいだろう。






参考文献 
京都らしいものの現在 出版:株式会社のぞみ 2004年発行

京都 祇園甲部歌舞練場
075-541-3391(代表)
京都市東山区祇園町南側
4月1日〜30日まで都をどり開催

金竹堂 075-561-7868
京都市東山区祇園町北側263
営業時間 10時〜20時
定休日 木曜








ホームに戻るページのトップへ